出張旅費の支給や精算は、基本的には実際に発生した費用である実費精算が基本じゃ。
しかし、旅費規程を作成している会社の場合は、宿泊料や日当など社内の就業規則内にある旅費規程で定める金額を基準として実費ではなく定額で出張費用の精算を行うケースが多くなっておる。
役員や社員が国内や海外に出張を行う際は、出張申請から精算まで幾つかの社内文書を作成する事が基本じゃ。
ここではまず、出張旅費の精算が行われるまでの出張の流れについて確認しておくとしよう。
尚、出張を行う際に担当者が提出すべき主な書類は以下の4種類じゃ。
出張が決まった際に、まず最初に社員が提出すべき書類のひとつが出張申請書と呼ばれる書類じゃ。
出張申請書では、予め解っている範囲での出張内容やスケジュール日程を記載しておくことが重要じゃ。
また、出張先で急ぎの用事などがある場合に直ぐに連絡がとれるように、出張先の連絡先に関しても分かる範囲で記載しておくように心がけておくことが大切なのじゃよ。
出張中に発生する経費に関しては、基本的に業務上発生する経費の一つであるため、原則として全て損金扱いとなる。
その為、出張終了後には、各自が負担していた自己負担分を会社に戻った歳に精算することになる訳じゃ。
しかし、通常は出張中に発生すると想定される交通費や宿泊費などの諸経費は事前に出張旅費の概算を計算し会社が仮払金として先に従業員に支給しておるケースが大半じゃ。
尚、この仮払金申請時は申請者が仮払金を受け取った際に必ず受領確認印を捺印させておくことが重要じゃ。
出張報告書は、出張旅費の精算を行う前に提出する書類じゃ。
基本的には所属する部署の上司に出張の内容や成果、所感に関する報告を書類にまとめて提出し、適切な出張であると判断される場合に出張旅費の精算が行われる事になる。
出張報告書の書式は、企業や業種など属性や性質によってフォーマットが異る事が大半であるため、出張報告書に関しては自社専用の雛形を準備しておくとよいじゃろう。
出張旅費精算書は、出張手当として支給される金額の計算や、出張に行く前に会社から受領した仮払金の精算を行うための書類じゃ。
出張旅費精算書には、出張中に発生した具体的な金額や項目を記載し、最終的な出張旅費を証明するための書類ともなるため、必ず作成しておくべき書類であると言えるじゃろう。
必要な項目としては「交通費」や「宿泊費」や「日当」、そして日当手当とは別に「食事代」を一定額支給しておるような場合は食事代などの具体的な項目を雛形に設置しておけば良いじゃろう。
出張旅費の精算を行うまでの流れを簡潔に説明してきたが、イメージは出来たじゃろうか?
では次項からは雛形を確認しながら具体的な書式の記入方法・書き方について確認していくとしよう。