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出張旅費規程の日当・相場はどのくらい?テンプレート書式・雛形を元に中小企業向けの旅費規程の作成方法を初心者向きにわかりやすく解説。

◆旅費規程作成(雛形付)日当相場の解説

◆旅費規程とは?

 旅費規程とは、出張を行う際に支払われる日当、いわゆる出張手当に関する決まりを細かく指定した言わば出張旅費に関する組織ごとの法規のようなものじゃ。

 もしサラリーマンである場合は、出張に出向く際に事前に仮払い申請を行い会社から日当及び宿泊代の支給を受けた経験をお持ちの方も多いことじゃろう。

 尚、この出張にかかる費用に関しては実際に出張時にかかった費用である実費精算で清算を行う場合と、あらかじめ社内の就業規則内に定められている旅費規程に沿って定額支給される清算方法がある。

◆旅費規程を作成した場合の出張手当のイメージ

 旅費規程の作成は会社に義務化されているものではない。

 その為、旅費規程が存在する会社もあれば存在しない会社がある点も覚えておく必要があるのぉ。

 しかし、法的に作らなくても良い出張旅費規程をあえて作成するには何らかのメリットがあるはずじゃ。

 このメリットは出張手当を支給する会社側、支給される従業員側双方にメリットがあるのじゃが、ここでは簡潔に旅費規程を作成した場合の出張手当のイメージを覚えておくと良いじゃろう。

 出張手当を定額支給で行っている会社の場合、仮に2泊3日の出張が決まったとする。

 この際に会社から支払われた出張手当金は16000円だったとする。

 この時、出張に出向いた従業員が少し節約を兼ねて格安の1泊3500円のビジネスホテルに2泊したとすると、実際に宿泊費として支払った金額は合計7000円となる。

 しかし、実際に会社から支給された16000円じゃ。

 出張手当から実費としてかかった7000円を差し引くと9000円の費用が浮くことになるのじゃが、この9000円は原則として会社に返金する必要のない金額となる。

 そして更に、出張手当は非課税所得であるため、この浮いた9000円は個人の課税所得に換算されない非課税所得となる点が大きなポイントとなっておる。

 このように税制上、とても有利に活用できる出張旅費に関しては、会社で定めた旅費規程に則り手当金が支払われる事になっておるのじゃ。

◆出張手当は役員・役職などによって個別に設定

 出張旅費手当は前述したように税法上大変有利な手当金ともなる為、例えば法人を立ち上げる場合は、まず最初に旅費規程を作成すると言われる程、法人の節税対策の重要な項目を占めておる。

 出張手当は、会社員はもちろん会社役員ももちろん手当金支給の対象となる事から、旅費規程によって役員や役職に応じて手当金を設定しておるという訳じゃ。

 尚、法人と個人事業の利点・欠点を考える際にも、この旅費規程に関する点は大きな違いであると言えるのぉ。

 法人組織ではなく個人事業形態の場合は個人事業主が支払った出張旅費は実際に実費として負担した領収証に記載された金額までしか経費として認められない。

 その為、法人化を検討する際の大きなメリットとしても、この出張手当に関する税法上の扱いの違いを把握しておくことも大切じゃ。

◆社会通念上の常識範囲で日当金額を設定

 出張手当は個人的には所得税・住民税の課税対象とならない非課税の収入である事は理解できたじゃろうか?

 この税法上有利な出張旅費を上手に活用すると、個人の手取り収入が大きく増える事になるのも事実じゃ。

 ここまでの話だけを考慮すると、旅費規程で設定する日当手当を高額に設定しておけば、年間収入を大きく向上することが可能となる。と考えた方もいる事じゃろう。

  しかし、例えば役員の場合に旅費規程で「1泊7万円を支給する」と仮に定めたとしても、この金額が妥当な範囲を超えていると判断される場合は給与収入として課税所得扱いとなるケースも存在する。

 その為、旅費規程で定める規程は一定の社会通念上の常識範囲で日当設定を行うことが求められてくるのじゃよ。

◆旅費規程の作成は難しい?

 会社が出張の際に支給する日当や宿泊料、食卓料(食事代)は全額会社の経費として損金算入することが可能となっておる。

 現実的には特に社長と社員数人で会社を運営している中小企業等では旅費規程そのものを作成していない企業が大半じゃ。

 この旅費規程の作成が見送られている企業の多くは、旅費規程の作成が難しそう、もしくは旅費規程の存在自体知らなかったというケースが多くを占めておるのも事実じゃ。

 旅費規程の作成は一定の決まり事や設定すべき項目、そして相場に見合う日当設定などが存在する。

 しかし、原則として旅費規程は個々の会社ごとに自社に見合う規程を作成するものであり、雛形やサンプルを見ながら自社に合わせて書類を作成するだけで合法的な旅費規程が作成可能であるという点も覚えておきたいものじゃ。